親であれば、思春期前になると子供の身長が気になりだすもの。

でも、「どうせ思春期を迎えたら勝手に身長は伸びるものでしょ!」と、あなたもどこか楽観視していませんか?

しかし、その考えは間違っています。

実は、子供の身長は「9歳までに決まってしまう!」と言われているからです。正確には、「9歳までの生活環境によって決まってしまう」となります。

男の子で10~11歳ごろ、女の子で9~10歳ごろから思春期が始まりだすと言われています。

そのため、思春期が始まる前の9歳までに、身長を伸ばす対策をやっておく必要があるのです。

では、なぜ子供の身長が9歳までに決まってしまうのか、これからお話していきたいと思います。

*子供の身長は9歳までにほぼ決まる

子供の身長が9歳までに決まってしまうとは、一体どういうことなのか。詳しくお話していきます。

・9歳ごろまでの「第一次性徴期」で子供の身長が決まってくる

9歳までに子供の身長の伸びが決まってしまう理由として、以下に一例をご紹介します。

・思春期前の9歳ごろまでが「第一次性徴期」とされているため

正確には4歳~9歳まで。この4歳~9歳までの間に成長ホルモンが最も分泌されやすいため、この期間の生活環境によって身長の伸びが変わってきてしまう。

ちなみに0歳~4歳まではほとんど成長ホルモンが分泌されないため、ミルクや離乳食でしっかりと栄養をとらせてあげる必要があります。

・思春期に身長がどれくらい伸びるかは、どんな子供でもほぼ決まっているため

どんな子供でも思春期の身長の伸びは、20~30cmぐらい伸びるとされています。なので、この時期に身長を伸ばす対策をしても、この範囲から大幅に伸び率が変わることはありません。

そのため、9歳までにどれだけ身長を伸ばしておけるかが重要です。

思春期のころが身長を伸ばす一番のチャンスだと、あなたも思っていたかもしれませんが、どんな子供でも思春期の伸び率はほぼ一緒です。

生活環境によって身長の伸びが左右される9歳までの間にどう過ごすかで、子供の将来の身長が決まってきます。

ちなみに、子供の身長が一番伸びるのは、生まれてからの1歳までの1年間。個人差はありますが、約25cmぐらいは平均的に伸びます。
(生まれた時の子供の身長は約50cm前後になるため、1歳のころには約75cm前後までは伸びると予測できます)

そのまま順調に身長が伸び続ければ、4歳の時には約100cm前後になっているのが理想的です。

まずは、子供の成長を気にかける第1ポイントとして、子供がこの身長まで伸びていなければ、低身長を疑ったほうがいいかもしれません。

・思春期である「第二次性徴期」は身長を伸ばすラストスパートの時期

「第二次性徴期」である思春期は、男の子で10~11歳ごろ、女の子で9~10歳ごろに始まるとされています。

そこから2,3年後には思春期が終わり、子供から大人の体に成長していきます。

ただし、子供によって個人差はあります。1年後ぐらいには思春期が終わって成長が止まる子供もいれば、まだ終わらずに数年続いていく子供もいます。

低身長症など身長に関わる病気などでなければ、誰でも思春期のころに20cm~30cmぐらいは身長が伸びるものだとされています。

そのため9歳までの間に身長を伸ばせなかった子供は、思春期に自分が思い描いていた身長まで伸びなかったので、最終的に伸びなかったと大人になった時に判断してしまうのです。

思春期が終わる要因の1つとして「性ホルモン」の存在があります。性ホルモンとは、男性ホルモンや女性ホルモンのことです。

この性ホルモンが増えてくると、男の子はひげが生えてきたり声変わりをしたりし、女の子は乳房がふくらんできたり初潮が来たりするなど、大人の体になる最終段階に入ってきます。

そのため、性ホルモンが増えてくることで、だんだんと身長も伸びなくなります。しかし、そんな性ホルモンには、成長ホルモンの分泌を促す作用もあります。

身長の伸びを止めてしまう働きと、身長を伸ばす働きのどちらも持ち合わせる性ホルモン。

思春期の終わりのころには、身長が伸びるのを止める働きのほうが強くなってしまうため、この第二次性徴期は、身長を伸ばすためのラストスパートの時期となります。

思春期の身長の伸びを最大限まで引き出すには、身長を伸ばすための環境づくりを、最後まで手を抜かずにやる必要がありそうですね。

・思春期の到来が早すぎると身長の止まりも早まる

子供の思春期の到来が早すぎてしまうと、身長が止まるのも早まります。子供に本来よりも早く思春期が来てしまったら、「思春期早発症」という病気の可能性もあります。

<思春期早発症が疑われる主な症状>

◆男の子の場合は、

・9歳までに、精巣(睾丸)が発育してくる

・10歳までに、陰毛が生えてきだす

・11歳までに、わき毛やひげが生えてきたり声変わりをしたりする

◆女の子の場合は、

・7歳6か月までに、乳房がふくらみ始めてくる

・8歳までに、陰毛やわき毛が生え始める

・10歳6か月までに、生理が始まりだす

思春期早発症の子供は成長が早まる分、発症している間にグンと身長が伸びます。

このように、「身長が伸びてきたからうれしい」と思っていたら、思春期早発症だったとなる可能性があるのがこの症状の怖いところです。

早い段階で思春期早発症だと判明すれば、病院にて症状の進行スピードを抑える治療もおこなっています。

あなたのお子さんにも上記の症状が見られて不安に思ったら、病院に行って医師に相談してみてください

しかし、あくまでも可能性です。必ず治療ができるとはかぎりませんので、まずはかかりつけの医師もしくは、近くの病院まで相談してみてくださいね。

・わが子の身長を予測してみる

両親の身長にから、子供が大人になった時の最終的な身長を計算して、予測することができます。

計算で予測しておけば、子供の身長をどこまで伸ばせるのか目安にしておけます。

<子供が将来どこまで身長が伸びるのか予測する計算式>

■男の子 =(父親の身長+母親の身長+13)÷ 2

■女の子 =(父親の身長+母親の身長-13)÷ 2

この計算式に生活環境などの要素が加わることで、男の子は±9cm、女の子は±8cm身長の伸びに違いが出てくるそうです。

【計算式の例】

父親の身長が175cm、母親の身長が155cmの男の子

(175cm+155cm+13)÷ 2 = 171.5cm

最終的な子供の身長予測は171.5cmとなり、生活環境などの要素が加わった場合に、最大で180.5cm、最小で162.5cmまで変化する可能性があります。

そのため男の子なら±9cm、女の子なら±8cmの部分を、子供が9歳までのうちに伸ばせるだけ伸ばしておく必要がある、ということになりますね。

*子供の身長を伸ばすには「3大要素」を意識する

ここまでのお話で、9歳までに子供の身長は決まってしまい、この期間に伸ばしていく必要があることをわかっていただけたと思います。

ここからは、9歳までの期間に子供の身長を伸ばしていくのに、何をすればいいのかについて。

この期間に子供の身長を伸ばしていくには、子供の身長を伸ばす「3大要素」を意識してください。

子供の身長を伸ばす「3大要素」とは、【睡眠・食事・運動】の3つになります。この3つの要素は、子供の身長を伸ばしていくのに欠かせません。

・子供の身長を伸ばす3大要素【睡眠】

「寝る子は育つ」と言われるように、子供の身長を伸ばすのに睡眠は欠かせない要素になります。「子供は寝るのが仕事」と言っていいぐらい睡眠は大切です。

睡眠では深い眠りに入ることで、身長を伸ばすのに欠かせない成長ホルモンを分泌します。3大要素の中でも、睡眠中が一番成長ホルモンを分泌させてくれます

そのため、日頃から規則正しい生活をおこない、質の良い睡眠を心がけてください。生活のサイクルや睡眠しやすい寝具などを工夫してみましょう。

子供の身長のためには、6歳ごろまでは10時間以上、小学生~中学生までは8時間以上は最低でも寝るようにしてください。

身長を伸ばすためには、短時間の睡眠や遅い時間までの夜ふかしは厳禁ですよ。

・子供の身長を伸ばす3大要素【食事】

食事でしっかりと栄養をとることも、子供が身長を伸ばすのに欠かせません。

普通にたくさん食べればいいわけではなく、栄養バランスの良い食事をすることが大切です。

特に意識してほしい栄養素がたんぱく質。たんぱく質に含まれるアミノ酸の一種「アルギニン」は、成長ホルモンの分泌を促すため必ず摂取してほしい栄養素です。

ただし、子供の成長のためには、たんぱく質だけとっていればいいわけではありません。

骨を強くするためのカルシウムや体と脳のエネルギーになる炭水化物など、栄養バランスの良い食事を心がけてくださいね。

・子供の身長を伸ばす3大要素【運動】

運動も子供の身長を伸ばすのに欠かせません。

運動によって骨に適度な刺激を与えて骨の成長を促すこと、運動をして筋肉を動かすことで成長ホルモンの分泌を促すなどが身長を伸ばす効果とされています。

ただし、運動と言っても激しいトレーニングのような運動ではなく、適度な運動になります。

適度な運動とは走りまわって遊ぶ程度のレベルで大丈夫。運動と言っていますが、とにかく全身を使って元気いっぱいに動きまわると考えてもらえればと思います。

また、運動をすることによって、先ほどの睡眠と食事にも良い効果があります。それは日中に運動をしておくと、お腹が空いて、疲れて眠たくなることです。

食欲もわいてきますし、自然と眠れるようになりますよ。

*子供の身長を伸ばすには成長ホルモンの分泌が大切

記事の中でずっと出てきている「成長ホルモン」。子供の身長を伸ばしていくのに、成長ホルモンは欠かせません。

先ほどご紹介した「睡眠・食事・運動」の中でも、成長ホルモンが共通して出てきていましたよね。

成長ホルモンというのは、睡眠や食事、運動などの効果によって、脳下垂体という器官から分泌されます。

この分泌された成長ホルモンが、肝臓でソマトメジンC(IGF-1)を作り、そのソマトメジンCが骨に作用することで、子供の身長を伸ばしていきます。

9歳までの期間だけでなく、思春期も含めて、子供の時は成長ホルモンを意識した生活環境で過ごしてほしいと思います。

*骨端線が閉じると身長が伸びる可能性はほぼ無くなる

子供の身長がもうこれ以上伸びないと判断するものとして、子供の時にしか骨に存在しない「骨端線」というものがあります。読み方は【こったんせん】です。

骨端線というのは、子供にしかない軟骨である「骨端軟骨」のことを言います。

この骨端軟骨が硬くしっかりした骨になると、大人の骨になったということとなり、身長が伸びる可能性はほぼ無くなります。

骨端線の画像

この骨端軟骨をレントゲンで撮影すると、骨の一部が透けて線があるように見えることから骨端線と呼ばれています。

この線が消えてしまうと大人の骨になり、骨端線が閉じたという現象になるのです。

*補足情報:身長が高いヨーロッパの人の中には身長が低くなりたい人もいる

ヨーロッパの人たちは身長が高いイメージがありますよね。

現在の世界の平均身長では「オランダ」が1位とされ、他のヨーロッパ諸国もトップ10内に入っている国々がたくさんいます。

でもそんなヨーロッパの人たちの中には、身長が高すぎるのがコンプレックスで、身長が低くなりたいと願う人たちもいるんだそうです。

今、低身長に悩んでいるあなた、もしくはお子さんにとっては、正直うらやましい悩みに感じてしまいますね。

しかし、実際にオランダの病院では、「身長を低くしたいです」「これ以上身長が伸びないようにしてください」などと、依頼してくる患者さんもいるそうですよ。

やっぱり身長が低い人が身長を伸ばしたいと悩むように、身長が高い人は高い人なりの悩みや不自由さがあるんでしょうね。

*まとめ

子供の身長に関して、9歳までにほぼ決まってしまい、その期間の生活環境によって変えられるとわかっていただけたでしょうか。

子供の身長を伸ばしてあげるには、9歳までの期間を1分1秒無駄にはできませんよ。

記事の中で計算式をご紹介しましたが、この計算で導き出された子供の身長が、ご両親の遺伝による最終的な身長の目安だと思ってください。

ここから生活環境の要因によって+8~9cmにしてあげるには、親であるあなたの協力も必要になります。

将来子供に身長が低くて悩んでほしくはないですよね。思春期の伸び率は決まっています。

努力によって伸ばしていける9歳までに、お子さんのためにもまずはあなたが行動することから始めてください。